こどもの矯正日記
症例だけでなく、小児矯正に関する情報を発信いたします
意外と早く治ります
術前 8歳 男児
加療5か月:前歯部の交叉咬合の改善ができ治療終了となりました。
顎の位置関係に問題がなく成長の余地があるのに、一本の歯のかみ合わせの悪さから顎の成長が妨げられてしまっているような場合意外と咬合誘導で早く治ります。
交叉咬合はブラケットを用いての本格矯正まで待ってしまうと抜歯ケースになったり、時間がかかったりします。前歯が生え切った時点で自然治癒がないと判断できる場合は咬合誘導をした方が早く簡単に治せることが多いです。お写真の患者様は拡大床装置により顎の拡大と一本の歯の前方への押し出しをしました。半年待たずに交叉咬合は改善しました。
交叉咬合もまた咬合誘導で早めに対処してあげることによって良好な治療効果の期待できるケースの一つです。
ブラケットレスめざして
左:治療前 中央:床装置で拡大と側切歯の前方への誘導 右:加療2ヶ月後
真ん中の隣の前歯が奥まって生えてしまって互い違いになってしまっている歯並びは、大人になってから治そうとすると意外と時間もかかりますし抜歯ケースになることが多いです。
でも、歯のはえかわりの時期にそのような状態を発見し奥まって生えてしまっている歯を上手く誘導してあげることによりとても早く簡単に治ってしまいます。
お写真の患者様は約2カ月であっという間に治ってしまいました。
ブラケットをつける本格矯正を予定に入れつつ経過を見ていますが、ブラケットなしできれいな歯並びを完成させること目指して頑張っています。
矯正治療とプラークコントロール
治療前:左 右
床装置にて拡大6ヶ月後:左 右
矯正治療をする際には歯磨き指導(TBI)は欠かせません。一方的な指導や歯科医院だけでのクリーニングにならないためにも歯磨きの大切さをお話し、お子様がご自身のお口の健康に関心を持っていただけるように努めています。
お写真の患者様は骨格性の反対咬合を伴った交叉咬合の患者様です。上顎の劣成長が著しくさらに左側切歯は矮小歯で歯列弓はとても小さかったため上顎の拡大を6カ月しました。反対咬合と交叉咬合は6か月で改善していますがまだ前歯の咬み合わせは浅く安心できる咬合状態ではありません。チンキャップで下顎の前方への成長を抑制しながら永久歯列の完成まで経過観察中です。長いおつきあいになりそうです。無事きれいな永久歯列が完成するまでお互いに頑張っていきたいと思っています。
さて、注目していただきたいのは、歯磨きの改善度です。上手に磨けるようになっているので歯が輝いて見えませんか?当医院の矯正治療で得られる効果の一つとしてお子様の歯磨きの改善が挙げられます。これくらい上手に歯磨きができるようになったら虫歯の心配はなくなります。これからも一緒に頑張ろうね。