こどもの矯正日記
症例だけでなく、小児矯正に関する情報を発信いたします
母娘で矯正
お嬢様の矯正治療をきっかけにお母様も治療を開始する事になった患者様。お二人ともとても顎が小さくて、見るからに永久歯が全部きれいに並ぶ状態ではありません。お嬢様はまずは出来るだけ上下顎ともに拡大して顎の成長発育に期待する治療から介入しています。でも、お母様の場合はもう成長発育が期待できないため抜歯矯正をせざるをえません。
時間の無駄のないように
お写真の患者様は昨年8月から上顎拡大装置床にて咬合誘導を始めました。今年3月に上顎をリンガルアーチに換え、5月には上顎拡大用のリンガル装置、下顎にもリンガルアーチをセットしました。8月に下顎も拡大用のリンガル装置をセットし11月の時点では6歳臼歯までは全ての歯が生えそろい叢生もかなりほどけています。
第二大臼歯は未、もしくは半萌出です。第二大臼歯までをきれいに並べて矯正治療は終了したいので第二大臼歯にブラケットがつけられる時期までは経過観察になりました。患者様と相談の上、取り外し式のものよりはリンガル(裏からの固定式の装置)の方が苦痛でないとのことでしたのでこのままリンガルを使用しながら第二大臼歯にブラケットがつけられる程度まで萌出するのを待ち、ブラケットでの治療期間はできるだけ短くする予定です。
小児期から咬合誘導で歯並びを治す最大のデメリットは治療期間の長さです。なるべくご負担を減らしつつ、するべき治療はさせていただきたく日々奮闘しています。是非最後までご一緒に頑張りましょう!
八重歯の治療
八重歯の治療で最も大切なのはその歯が並ぶためのスペースを作れるかどうかです。
スペースさえ確保できると比較的なんなく歯は並びます。特に萌出途中の歯はその歯自身が生える力を持っているので空いたスペースに「向って順調に移動してくれます。その結果大人の歯が全て生えてしまってからよりブラケットをつけた治療は短時間で済むと思われます。
小児期からの歯並び治療は長期にわたりますがブラケットでの治療期間は短くできるという一面もあります。歯並びが気になったらまずはご相談ください。
前準備が大切
顎の横幅を広げたりする治療は本格矯正の前準備と言える治療です。基本的には本格矯正を前提とし、その際に歯を並べるためだけに抜歯しないで済むように本来あるべき顎の大きさまで大きくなるよう装置を使って成長をお手伝いするものです。
本格矯正まで取り外し式の装置を使用したり、裏側から顎を広げる装置を使用したりして全ての永久歯がきれいに並ぶように誘導していきます。お写真の患者様も歯の萌出状態に合わせて装置を変えていって現在はまだブラケットは付けていません。永久歯が生えそろった時点でブラケットをつけなるべく表から見える装置での治療期間は短くできるようにしています。
このように咬合誘導で前準備をしてから本格矯正へ移行する治療期間はかかりますが、自然な顎関係のもとで全ての永久歯をきれいに並べられる可能性が高くなるという利点があり、小児期からの矯正治療の最大の利点と言えるでしょう。
お写真の患者様は小学校3年生から治療を開始しました。歯が生えそろってからでは抜歯ケースになることは必須でしたが現時点での経過は良好で抜歯の予定はありません。
クレアとの併用
上段左:初診時 上段右:クレアセット時
下段左:クレアで加療6ヶ月後 下段右:ブラケットセット4か月現在
叢生の患者様で一本の歯の萌出待ちの期間をクレアという装置を使用し、未萌出の歯の萌出スペースは確保しつつ、前歯の叢生をほどくための側方拡大をした症例です。
取り外し式のクレアで前歯部を6か月拡大し、未萌出だった歯にブラケットをつけられるようになった時点でマルチブラケットに交換しました。マルチブラケットセットし、4か月現在ですがフィニッシュまであと少しです。
臼歯部のアライナー部分で萌出スペースの確保とチタンワイヤーで前歯部拡大による新たなスペースの確保が緩徐に行えたこと、取り外し式なので口腔内のハイジーンが保てたこと、その後のマルチブラケットでの治療期間の短縮という点でこのケースでのクレアの貢献度は非常に高いと思います。
上にも下にも
お口が小さく歯が並びきらない場合、上下顎両方が小さいことが多いです。となると、床装置を使用して拡大する際も上も下も、ということになります。
上にも下にも拡大床装置が入ると、やっぱり違和感はあります。なるべく、薄く、小さくしていますが装置の真ん中には顎を広げるためのスクリューがあるのでその幅や厚みを無視して小さくも薄くもできないのです。
通常、拡大は1週間に一度スクリューを広げる調整をしていただきます。終日使用しているか半日か、全く入れられない日があるかによって調整も変わってきます。ですから、調整量の決定は患者様からの 使用状況のご報告が頼りになります。
当医院の患者様は使用状況をありのままにお話ししてくださるのでとても助かっています。使えなかったら使えない原因をご一緒に解決したいし調整の量も調節したいのでそれでいいんです。頑張ってもらうべきところは私たちもはっきりお伝えします。難しいところは加減してその結果どうなるかもご説明しながら対策を考えます。目標は一つですよね。目標に対してどう進んでいくのか、ぶれないこと、大切です。
二人とも拡大床が上にも下にも入っています。音読はちょっと厳しいね。
意外と早く治ります
術前 8歳 男児
加療5か月:前歯部の交叉咬合の改善ができ治療終了となりました。
顎の位置関係に問題がなく成長の余地があるのに、一本の歯のかみ合わせの悪さから顎の成長が妨げられてしまっているような場合意外と咬合誘導で早く治ります。
交叉咬合はブラケットを用いての本格矯正まで待ってしまうと抜歯ケースになったり、時間がかかったりします。前歯が生え切った時点で自然治癒がないと判断できる場合は咬合誘導をした方が早く簡単に治せることが多いです。お写真の患者様は拡大床装置により顎の拡大と一本の歯の前方への押し出しをしました。半年待たずに交叉咬合は改善しました。
交叉咬合もまた咬合誘導で早めに対処してあげることによって良好な治療効果の期待できるケースの一つです。
咬合誘導での拡大
術前:上下顎ともに小さくスペース不足のため犬歯のはえるスペースがありません。
加療中現在:上顎の拡大に伴い装置を使用していない下顎も拡大されています。
顎が小さくて歯がきれいに並ばず(並ばないことが予想され)矯正治療を始めるお子様は多いです。
基本的には上下の顎は2枚がいのように上と下ぴったりと咬み合っているので上顎が小さければ下顎も小さいことが多いです。
当医院では顎のずれの有無、顎の成長を妨げるように咬み合っている歯の有無、歯のはえかわりのタイミングなどを見て顎の拡大をして歯の並ぶスペース作りをしています。
ただし、上下の顎の両方に拡大装置を入れての治療はかなりお子様には負担になりますので、お写真の患者様のように上顎だけコントロールすることによって、下顎も自然に大きくなることが期待できるような場合は上下装置を同時にセットせず時期をずらし成長の様子を見ながら装置を選択していきます。とくにブラケットをつける本格矯正を前提に拡大している場合はこのような方法でも十分対応が可能です。
なるべくお子様が持っている本来の成長する力を引き出してきれいな歯並びを作ることができれば、と日々努力しております。
えっ?!
ずっと定期検診に来てくださっているある患者様。歯並び相談でご予約が入っています。???カリエスフリーで、顎もしっかりとしていて十分歯の並ぶスペースもある患者様ですし、ご相談を受けるような歯並びではなかったはず・・・どうしたのかと思えばー。
永久犬歯が若干手前の歯茎の上の方にはえてきてしまっています。これは不幸にも永久歯のもととなる部分がたまたまずれた位置に作られてしまったためにこのような生え方になってしまったのです。不正咬合の発症にはこのように、予防のしようのないものもあります。
犬歯の低位唇側転移はその位置を歯列に収めるためには通常全ての歯にブラケットをつけないと難しいです。患者様にはその旨をご説明し、資料をとらせていただきました。
たった一本の歯のために全部の歯にブラケットをつけるの?と誰でも考えたくなってしまうようなケースです。必要最小限の介入で何とかこの歯牙歯列に参加できるようにと治療計画中です。
拡大床
左:術前 中央:拡大床 右:拡大3カ月後現在
乳歯を早期に喪失して永久歯がはえてしまうと歯並びには不利なお口になってしまいます。
乳犬歯を早期に喪失したために大きな永久犬歯のスペースの確保が難しいことが予想され拡大をした患者様です。後3カ月程度拡大の予定ですが、大人の前歯と小さな臼歯の間にかなりスペースができています。
隙間を閉じたり、隙間を埋めたりという一本一本の歯のコントロールはブラケット治療で行うようになりますが少なくとも並べるスペースがないために抜歯ということにはなりません。
成長する力
術前
上顎のみ6か月拡大後リンガルアーチセット1か月、現在
お子様が本来持っている成長する力を引き出すのが咬合誘導です。
こちらの患者様は上下顎とも叢生ですが上顎のみ拡大をしています。上顎の拡大が進むに従って何も加療していない下顎も自然に大きくなっています。小さな上顎に横からも上からもすっぽり覆われていたときは大きくなれなかった下顎も上顎の制約がなくなると自分の力でこうして大きくなってきます。
今後、出っ歯の予防のためにもう少し横幅の改善を上下顎ともにする予定ですが拡大量は少しで済むことでしょう。
お子様が本体持っている成長する力、大切にしたいです。
ブラケットセット
先週:歯肉が赤く腫れています。 今週:ピンクの引き締まった歯肉になりました。
先週、歯磨きの問題があってブラケットがつけられなかった患者様。
この一週間は頑張ってくれたようです。歯と接している歯肉がピンク色になりました。本当に歯肉は正直です。
今日、ブラケットセットは無事にいたしました。
こちらの患者様は八重歯になりそうな歯の治療が主訴で加療しています。拡大も順調に進み、糸切り歯のスペースは十分できたので歯並び治療に関しては心配していません。治療中のカリエスの発生を防ぐことの方が大変かもしれません・・・脱灰といって虫歯のなりかけがある歯も見られます。
この一週間頑張っていただいたように、今後もしっかり歯磨きをしてもらいたいと切に願いながらのブラケットセットでした。
ブラケットセット、でもその前に
3Dリンガルアーチ、クワドへリックスと拡大も順調に進み、ブラケットセットの日をいよいよ迎えた患者様。難しいお年頃に差し掛かっています。
TBIとクリーニングに時間がかかっています。???おかしいなと思って担当衛生士の話に耳を傾けると、どうも歯磨きがよくない様です。こちらの患者様、拡大中もTBIをしているのですが今一つ、歯磨きへのモチベーションがあがらないようで・・・クリニックにいらっしゃる直前だけ歯磨きしてくる様子を真っ赤な歯肉が教えてくれています。磨けないわけではないので、その気にさえなれば、という感じです。
ブラケットをつけると汚れはたまり易くなるので、日々の歯磨きを怠れば虫歯にすぐなってしまいます。
考えた末、6前歯だけにブラケットを今日はお付けして、どれくらい磨けるか挑戦してもらうことに。
今日の歯肉の状態をお写真に撮りました。
来週はブラケットセットなるか・・・頑張ってほしいものです。
八重歯の治療
術前
加療4か月
大人の糸切り歯が他の歯より上の方にはえてきてしまった場合、スペースがないとそのまま八重歯になってしまいます。八重歯になった状態で全ての永久歯がはえてしまうと非抜歯での矯正治療は難しくなります。歯を並べることはできるのですが大きな糸切り歯を無理やり歯列に入れてしまうと歯列は前方に広がった状態、もしくは前歯が前方に傾斜した状態で並んでしまいます。いわゆる出っ歯のお口になってしまうわけです。それを回避するために一般的には八重歯の隣の小さい奥歯を抜いて歯並びを整えていきます。
顎の成長が期待できない大人の場合は出っ歯になるのを回避する審美的理由から、また顎の骨の中にきちんと歯の根っこを納めて並べるという理由からも抜歯矯正は必要になります。
当医院で加療中の八重歯(orになりそうな)の患者様は抜歯をせずに、でも出っ歯にならないように細心の注意を払って加療しています。乳歯が多く残っているときには拡大床を使用し、乳歯がほとんど残っていない時はこの3Dリンガルとクワドを使用することによってスペースをつくり、できたスペースを無駄にしない用に維持しながら全ての歯をきれいに並べていきます。お写真の患者様は4か月ほど3Dリンガルアーチと3Dクワドへリックスでスペースづくりをしました。八重歯になりそうな歯も無理なく歯列に参加させられそうなのでいよいよブラケットをつけるお約束をしました。
咬合誘導でできること
初診時
1年8カ月加療 現在
おなかの中に赤ちゃんを授かったその時から、子供の成長というのはとにかく楽しみなもの。生まれてからは特に"這えば、立て、立てば歩け"というように早く成長していく姿を見たくなるものです。
こちらの患者様も真ん中の大人な歯がはえて、隣の歯もはえて"立派な歯が出てきた!"と喜んでいるうちはよかったのですが、あれよあれよという間に小臼歯まで・・・3年生では早すぎる永久歯への交換です。顎の大きさはまだ準備ができていません。しかも歯のサイズも平均より大きいです。普通なら抜歯矯正を考えたくなってしまいます。
でも、ちょっと待った!!まだこの患者様の顎には成長発育の余地が残っています。顎の成長と永久歯へのはえかわりのタイミングがずれてしまっているだけです。もちろんこのままの状態で顎の成長を待っても歯の方がどんどん萌出してくるのできれいには並びません。こういう時こそ、咬合誘導の本領発揮です。歯の萌出方向を考慮しながらゆっくり拡大します。すると顎の骨も一緒にそちらの方向に成長します。こうすることによって十分な顎の骨を確保しながら正しい位置へ歯が萌えそろうように準備ができます。
現在は下顎は全ての永久歯が萌えたのでブラケットをつけ細かい歯並びを整えています。上顎はまだ未萌出の歯があるのでゆっくり拡大しながら自然に萌えてこられるだけのスペースづくりをしています。ここまで来ると一安心、上顎も下顎も抜歯ケースにはなりません。
アライナー VS マルチブラケット
術前とクレア装着時
5か月加療、現在
下顎前歯部の叢生の改善をクレアという取り外し式の装置で加療中の患者様。
下顎の横幅を改善することで前歯部分にスペースを作りきれいに並べられるようにしています。前歯には力を加えていませんが横幅を広げただけで叢生が改善されているのが分かります。
では、横幅の改善なしでいきなりブラケットをつけるとどうなるでしょう?重なり合った前歯が並ぶためには前方に広がっていくしかありません。前の方に歯が動いてよいケースであれば意図的にそうする場合もあります。しかし、下顎の唇側の骨幅は薄いのでここに無理やり歯を並べていくと骨から飛び出たところに歯を並べてしまいかねません。いずれにせよ準備なしでブラケットをつけて歯を動かすのは歯と歯を支える骨の健康を考えると危険です。拡大、抜歯、ディスキング(歯を削って小さくする)などのスペースを確保する準備がとても大切になります。
さて、スペースの確保もできましたので、患者様に次のステップであるアライメントはどの方法がいいか伺いました。クレアをとても頑張って使っていただいているので、アライナーでも治せるなと思っていました。
しかし、患者様はブラケットによるアライメントを希望。一瞬?!と思いました。もちろんブラケットでの歯の移動の方が今のところ確実ですし治療期間も短くて済みますのでこちらの方がお勧めです。ブラケットが嫌で矯正治療をためらう患者様が多いのでついつい、ブラケットレスの方が喜ばれるのかなと思ってしまいますが取り外し式の装置でも患者様へのご負担になることにはかわらないのだなと、改めて思いました。
本日のアライナーVSマルチブラケットはマルチブラケットに軍配が上がりました。
目立たない装置
上顎の急速拡大と異なり下顎の横幅の改善はゆっくりと広げなければ安全に歯は動かせません。このクレアという装置はチタンワイヤーを使用し、屈曲してあるワイヤーが元に戻ろうとする力を利用して歯を動かすことができます。従来の床装置やリンガルシステムで使用するワイヤーより弱い力が長く続くという長所がチタンワイヤーにはあります。また、生体に親和性の高いチタンでできているのでより安全な装置といえます。
お写真の患者様は下顎前歯部の叢生の改善中です。アライナーと同様に少しづつ歯が動いていくので効果が目に見えて分かりにくいので毎回横幅の改善度を計測しています。装置が取り外し式の上目立たないのも患者様には喜ばれています。
アライナー
上左:上顎のみアライナー装着 上右:デジタルノギス
下左:アライナー 下右:セットアップ模型 元の歯並びの模型
アライナーでの治療は矯正歯科に携わる者にとってはまさしく夢の治療ともいうべき可能性に満ちた画期的な治療法です。従来の方法では考えられないようなケースにも応用できたりします。
元々の歯並びから動かしたい位置へ少しづつ歯をずらして並べたセットアップ模型に合わせてマウスピースの様な透明の装置を作り患者様に終日使用していただくというものです。決められた使用時間を守っていただき、何個かのアライナーを使用し続けることによって意図した方向に歯が並んでいきます。一回の移動量は0.8mm程度なので床装置やブラケット治療のように劇的に歯が動くというものではないので、ともすると患者様の気持ちがついてきてくれなくなってしまう心配もあります。
当医院では治療前と一回目の移動、2回目の移動・・・とその都度歯の移動量を測定しています。コンマ2桁の単位での計測なので使用するノギスは専用にカスタマイズしたものでピンポイントで測定点を正確にとらえられるにしています。拡大時36.25mmが37・21mmになったとか、そういう単位での仕事です。でも、確実に歯は動いていきます。
患者様にも治療経過のご報告書はお渡しし、歯が実際に動いていることをお知らせしています。興味深いのは動きが悪かった時と頑張って使用時間を守っていただいている時とでは計測値に差が出ることです。患者様のモチベーションの維持にも経過報告書は役立っているように思います。アライナーもまた取り外し式のものなので使っていただけるかどうかが治療の成否を分けるからです。
小さなお子様には残念ながら応用はできないのですが、咬合誘導後若干の歯並びの乱れを整えたいなんていう場合には有効です。ブラケットは付けずに仕上げが可能ということになります。新しいシステムなので今後の臨床応用での実績が期待される装置です。
どんな装置で治すの?
咬合誘導では、乳歯がまだたくさん残ってる場合は取り外し式の床装置を使用することが多いです。顎の前後的、左右的、垂直的位置関係の不正を改善するために使用するものと顎の横幅の拡大のために使用する装置などです。
写真は八重歯の治療のために拡大床装置を使っていただいている患者様です。上あごにぴったりとはまっていて真ん中のスクリューを回していくことで横幅を広げていきます。スクリューは1週間に1度おうちの方に回していただきます。最初は真ん中には全く隙間はありません。写真は5カ月使用してくださっている状態ですので真ん中に隙間があいておるのが分かるかと思います。その分だけ顎の横幅は広がっていることになります。上あごを覆われるのではじめは違和感がありますが、1週間程度で慣れていただけるようです。顎の拡大でお痛みを訴える患者様はいらっしゃらないです。正面から見たときは普通にお話しをしている程度だと装置はほとんど見えません。6か月程度の使用で期待する効果が出ます。
このように咬合誘導ではブラケットをつける矯正治療とは異なり目立たず、歯を動かす痛みもない装置を使用します。顎が小さくて永久歯が並びきらないのでは?とご心配されているようでしたらお気軽にご相談ください。
アクティブプレート
<術前> <床装置で加療後4ヶ月後>
犬歯間の距離が狭くその割に歯牙の大きいお子様です。真ん中から2番目の大人の歯が後ろへ萌えてしっまってその歯だけ上下の歯のかみ合わせが逆になっています。このまま永久歯が萌えかわっていくと重度の叢生になる可能性が高く抜歯ケースに移行しそうなケースです。フルブラケットでの治療や長期にわたる治療は望まれていませんでしたので、横幅の改善をしながら後ろに下がっている歯を前に出す治療を半年を目標に、床装置にワイヤーを付与したアクティブプレートで治療しました。
4か月で後ろに下がっていた歯のかみ合わせは改善しました。犬歯間はもう少し拡大したかったのですが、患者様はサッカー少年でスポーツに集中したいとのことで、主訴の改善が為された時点で夜間のみ保定として装置を4か月使用していただいた後、経過観察に入っています。カリエスリスクテストでハイリスクでしたので、ブラッシング指導やスポーツドリンクのとり方など虫歯予防についてもかなりしっかりとさせていただきました。
ファンタイプ拡大
<術前> < 5カ月経過の現在>
歯の大きさと顎の大きさの不調和から来る叢生です。永久歯への萌えかわりが早くその割に上下とも顎の大きさの成長は追いついていません。歯の大きさそのものはそれほど大きいわけではありません。ここまで叢生がきつく、顎の大きさが現時点で小さいと抜歯症例になってもおかしくはありません。
しかし、顎が小さいための叢生は咬合誘導で抜歯を避けられる可能性の高くなる、いわゆる小さいときから治療を始めるメリットを活かせるケースです。まだ上顎の成長が期待できる年齢なので、まずは上顎の拡大から始めました。ブラケットをつけての本格矯正も含めての治療計画をご了承いただいているので、下顎は拡大装置は付けずに経過観察しています。現在5か月が経過して、その間に上顎乳歯はすべて自然に永久歯に交換しました。そのためますます叢生はきつくなるはずのところでしたが、拡大がしっかりされているので逆に叢生はほどけてきています。とくに拡大したいのは犬歯間で臼歯間は拡大する必要ないのでファンタイプといって前歯部分を拡大する装置を使用しています。V字型にとんがった歯列をU字型に整えます。
まだ治療途中ですが、5か月間で順調に拡大は進んでいます。装置をつけていない下顎も上顎に呼応して大きくなっているのが分かるかと思います。今後は犬歯の萌出スペースを作り、顎の位置関係を是正します。その後は永久歯が全てきれいに萌えそろってブラケットがつけられる時期までは経過観察になります。
受験生
巷では受験シーズンですね。もう何年も前になりますががむしゃらに頑張って勉強していたように思います(笑)。
今日の患者様。とっても頑張り屋の受験生。秋までは運動部で活躍していたので受験勉強のスタートが遅れたこと気にしています。以前部活動中に上前歯に外傷を負い他医院にて抜歯に至っており、欠損部はインプラントをご希望ですが、すでにインプラントを埋入するだけのスペースがなくなっていました。また下顎前歯の叢生も気になるとのことで矯正治療含めたトータルトリートメントをご提案し、治療開始になりました。
受験勉強中はなるべく勉強の妨げにならないもの、またお手入れが簡単なものがベストでは?とご本人と話し合い何種類か同じ効果のある装置から今のタイプのものを選択し加療しています。(最初に入れたものはどちらも3Dリンガルアーチで写真のものよりシンプルです。)ちょうど3月くらいにはこの装置での治療は終了しブラケットをセットする予定です。前準備としての拡大を今のうちにしておけばブラケットをつけてからの治療期間も短縮できるので一石二鳥(?!)
是非是非、ラストスパート、集中して頑張っていただきたいです。(当医院で矯正治療された患者様で某T大に見事現役合格した子もいます!縁起担ぎになるかな?)








