矯正の開始時期
開始時期の目安は6~7歳と11~12歳です
お子様の歯の矯正治療は、「第1期治療」と「第2期治療」に分けて行われることが多いです。
第1期治療開始時期としては、上下のあごに2本ずつ、4本の前歯(永久歯)が生えてきた頃(6、7歳)です。反対咬合や交叉咬合など、不正咬合の種類によっては乳歯列が完成した頃(3〜5歳)に治療が必要な場合もあります。
第2期治療の開始時期は永久歯列が完成する頃(11、12歳)です。
第1期治療では、成長発育を利用した永久歯が生える場所の確保や上下顎の位置のコントロールなどを主として行ないます。
第2期治療では、歯並びと噛み合わせを整える矯正を行なっていきます。
第1期治療
乳歯が生え揃った時期3〜5歳から、乳歯から永久歯に生え変わるまでの時期11~12歳までの時期に行なう治療です。
この時期には、基本的にはワイヤーなどを使う本格的な歯の矯正は行ないません。
成長発育を利用した上下あごの位置のバランス、大きさを整えるなど骨格へのアプローチが中心となります。
歯を並べるための土台をしっかり整え、永久歯が生え揃ったときに理想的な状態になるようにします。当医院では第1期治療をさらに前半、後半と分けて治療の精度を高められるようにしています。第1期治療の前半と後半は残存する乳歯の種類と数で決めています、年齢的な目安としては前半が6〜7歳、後半が8〜9歳です。
成長発育を利用するのなら、早い方がと誤解をされがちですが、第Ⅰ期治療を始めるのは、早ければ早いほど良い結果が得られるというわけではありません。個々の持っている骨格や歯の特徴、不正咬合の種類、機能的問題がありますので、一律に「何歳になったら矯正治療を」とご案内することはできません。
しかし、成長発育を十分に活かした治療を行うためには、受け口や交叉咬合、開咬など一部の不正咬合では、乳歯列完成後3歳〜5歳に、一度は歯科医院でのチェックを受けることをお勧めします。この時期ではすぐに装置を使った矯正治療を開始できるとは限りませんが、不正咬合の原因が生活習慣や食事習慣、習癖、鼻呼吸障害、お口周りの筋肉の使い方だったなら、原因を除去することによって正常な歯列咬合になりやすい環境作りを行うことが可能だからです。
一方、デコボコの歯並びや出っ歯、すきっ歯の場合は6〜7歳ぐらいまでに一度、ご相談に来ていただけるよう推奨しています。